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【2020年版】太陽光発電の今後の動向は?売電の動きや制度の変化を解説

2020.3.19

2020年2月4日、2020年度の売電価格についての委員会案が発表されました。
委員会案によると、2020年からは売電価格について、新たな区分が設けられ、kW数によって売電価格が変わる見通しです。

この記事では、2020年3月現在における、太陽光発電の今後の変化について紹介します。

太陽光発電の2019年問題は、今後も続く?

2019年は、固定価格買取制度(FIT制度)の開始から10年が経過し、制度の適用期間が終了しはじめる年です。

これまで一定の売電価格で販売できていた電力ですが、FIT制度での買取義務がなくなることで、電力会社に販売する価格が下がってしまう、ということが考えられます。

これによる余剰電力の扱いに関する問題が、「2019年問題」です。

詳しくは、以下の記事がありますので、併せてご確認ください。

FIT制度の適用期間は、10kW未満で10年間、10kW以上は20年間です。

ですから、多くの家庭用太陽光発電システムのオーナーは、2019年以降、2019年問題の影響を受ける方も多くなりますが、産業用太陽光発電のオーナーは、すぐに決断を求められることはありません。

特に注意が必要なのは、2009年から2015年にシステムを設置した方です。
該当する方は、当時の政府が想定・発表していた売電価格の予想と、実際が大きく変わっている可能性がありますので、対応を検討しましょう。

これ以降も、制度の変更や適用条件などにより、影響を受ける人が変わって、形を変えて「2019年」問題が続いていくと考えられます。今後の動きにも注目しましょう。

【2020年版】今後、太陽光発電オーナーが押さえておくべき2つのポイント

それでは、太陽光発電システムのオーナーは今後、どのような点に注意しておけばよいでしょうか。

以下では、2020年3月現在における、今後の太陽光発電システムの売電価格と、売電制度による変化についてまとめました。

太陽光発電の売電価格はどうなる?

2020年2月4日、経済産業省の第55回 調達価格等算定委員会において、太陽光発電システムの調達価格及び調達期間について、委員長案が発表されました。

つまり、ざっくりと言えば、2020年度の基本的な売電価格が決まった、ということです。

これまでの売電価格については、「【売電情報まとめ】太陽光の売電価格、期間、FIT終了後の対応を解説」をご覧ください。

以下の表は、「令和2年度(2020年度)の調達価格及び調達期間についての委員長案」に掲載されたデータです。

電源 区分 1kWh当たりの調達価格 調達期間
2019年度 2020年度
太陽光 10kW未満 出力制御対応機器設置義務なし 24円 21円 10年間
出力制御対応機器設置義務あり 26円
10kW以上50kW未満 14円+税 13円+税 20年間
50kW以上250kW未満 12円+税 20年間

主に住宅用の太陽光発電に該当する「10kW未満」の区分では、調達期間は据え置きで変わりませんでしたが、売電価格が大きく変わりました。

また、2019年度までは地域によって売電価格が異なっていたものが、2020年度からは全国一律の売電価格になります。
ただし、開始時期については未定ですから、今後の委員会で変更される可能性もあります。

さらに、10kW以上50kW未満については、「地域活用要件」という条件が設けられます。この条件を満たさなければ、制度を活用して売電することができなくなります。

地域活用要件は「余剰電力かつ災害時に活用できること」です。地域活用要件については、次の見出しで詳しくまとめます。

価格変動

50kW以上250kW未満については、新しい条件の発表はありませんでした。

また、250kW以上の売電価格は入札であり、入札後の辞退を防止するような取り決めになっています。

2020年、売電制度で起こりうる変化(2020年3月現在)

2020年度から、産業用の発電区分が変更され、以下のように新たな区分が適用されます。

  1. 10kW未満(住宅用)
  2. 10kW以上50kW未満
  3. 50kW未満のソーラーシェアリング
  4. 50kW以上250kW未満
  5. 250kW以上

どの区分でもFIT制度は維持されますが、区分によっては地域活用要件などの条件が適用されます。

2、3のような小中規模の産業用太陽光発電システムでは、「地域活用要件」を満たさなければ、FIT制度による売電ができなくなります。
その場合、売電価格が1円下がって、12円+税になってしまいます。

10kW以上50kW未満の小規模事業用太陽光発電においては、「自家消費かつ災害時活用」が地域活用要件ですから、全量売電を前提とした野立て型設備は制度の適用を受けられなくなります。

「自家消費(余剰電力の売電)」の要件は、自家消費率が30%以上であることです。地域活用要件の認定前に「自家消費計画(詳細未定)」を提出し、自家消費できる構造になっているかを確認されます。

「災害時活用」というのは、自立運転機能付きのパワコンで、供給用のコンセントが設置してあり、災害時に活用できることです。

なお、ソーラーシェアリングに関しては、農林水産省のソーラーシェアリングの10年の農地転用許可を得られれば、自家消費の要件が不要になります。

一時転用許可期間は通常3年ですが、以下のいずれかに該当すれば、「一時転用期間10年のソーラーシェアリング」となり、全量売電が可能になります。

  • 担い手が所有している農地又は利用権等を設定している農地で当該担い手が下部農地で営農を行う場合
  • 農用地区域内を含め荒廃農地を活用する場合
  • 農用地区域以外の第2種のうち又は第3種農地を活用する場合

【参考:https://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/r_energy/attach/pdf/180515-6.pdf

ほかにもある!今後の太陽光発電で注意すべきなのは?

他にも、今後の太陽光発電システムで注意しておくポイントがあります。

以下では、産業用システムでFITに変わり検討されているFIP制度と、災害への備えについてみていきましょう。

FIT制度の後は「FIP制度」になる?

再生可能エネルギーの固定価格買取制度を「FIT制度」と言いますが、海外には、市場で販売した価格に割増金を足した額を受け取ることのできる「FIP制度」を実施している国もあります。

FIP(Feed-in Premium・フィード・イン・プレミアム)制度で受け取れるのは、「実際に電力を販売した価格+割増金(プレミアム)」です。

FIP制度には、「プレミアム固定型FIP」「プレミアム固定型FIP(上限・下限あり)」「プレミアム変動型FIP」の3種類があります。

詳しくは、「FIPとは?ポストFIT制度?産業用太陽光発電の新制度について徹底解説」の記事をご覧ください。

FIPはメガソーラーなどの産業用太陽光発電で導入が検討されていますが、導入時期や適用範囲などは決まっていません。

また、収益が変化しやすいため、シミュレーションをしづらいのも難点となっています。

太陽光発電システムで気になる「災害」への備え

最後に、太陽光発電における災害への備えについてまとめます。

大型台風や地震などの災害時に停電すると、あらゆる家電や電子機器が動かなくなる危険があります。そんなときでも、太陽光発電システムを活用できれば、自立運転により電力供給ができる可能性があります。

災害

ですから予め、自立運転に切り替える手順を確認しておきましょう。

また、既にご紹介したように、10kW以上50kW未満の太陽光発電については、FIT制度を活用した売電の要件として「地域活用要件」を満たしていることが必要です。

その地域活用要件の一つとして「災害時に活用できること」という要件がありますので、売電価格を少しでも高くするために、災害対策は必須でしょう。

ただし、太陽光発電自体が災害の被害を受けた例もあります。

実際に太陽光発電システムで火災が起こった事例や、対策、保険については「太陽光発電システムで火災が起こる?事例や対策、保険について解説」を併せてご覧ください。


この記事では、2020年3月現在の太陽光発電の今後についてまとめました。

太陽光発電を導入する際には、売電の今後の動向や制度の変化を正しく理解しておくことが大切です。

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