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太陽光発電におけるFITとは?終了後の次のステップは?【2019年度版】

2019.5.26

太陽光発電で売電している方にとって、FIT(固定価格買取制度)への理解は必須です。また、古くから売電している場合は、FITにかかわる「2019年問題」に注目しておくべきでしょう。

この記事では、FITの概要や、調達期間満了後の選択肢についてご紹介します。

太陽光発電と関連が深いFIT(固定価格買取制度)

FIT(固定価格買取制度)とは、Feed-in Tariffの略称で、再生可能エネルギーで発電された電気を一定期間、固定価格で電力会社が買い取る制度です。
再生可能エネルギーで発電した電力を送電線で電力会社へ送り、送電量に応じた報酬が、電力会社から発電した個人・事業者に対して支払われます。

固定価格買取制度については【固定価格買取制度(改正FIT法)とは?太陽光発電の売電についてわかりやすく解説】の記事をご覧ください。

FITと太陽光発電の関係は?

FITの対象は再生可能エネルギーによる発電のため、太陽光発電による電力もFITの対象です。
太陽光発電による売電は、運用コストに対して1割程度の利益が発生するため、長期的にみると太陽光発電設備の初期コストを回収できます。そのため、投資として太陽光発電を始める個人・事業者も少なくありません。

再生可能エネルギー

特に、事業のひとつとして多くの電力を太陽光で発電する場合には、わずかな電力買取価格の差が利益に大きく影響します。そのため、FITによって定められている売電価格は、得られる利益を計算する上で非常に重要です。

FITが制定された背景は?

国は、エネルギー自給率を高める切り札として「再生可能エネルギー」に期待していました。しかし、再生可能エネルギーは当初、導入コストが高額になることから設置例が多くありませんでした。

そういった状況を鑑み、再生可能エネルギー発電を行う個人・事業者に対してメリットを与えることを決定したのです。これが、FITが制定された背景です。

FITの買取価格は、再生可能エネルギーの導入コストや発電効率をもとに決定されます。そのため、FITによる太陽光発電の買取価格は毎年変動しています。
その中で、家庭用の場合は、どのタイミングで売電を始めたとしても10年以内に初期コストを回収できるように買取価格が調整されています。

太陽光発電で覚えておきたいFIT!

太陽光発電におけるFITの中で、特に知っておいていただきたい「調達価格・調達期間」、また「再生可能エネルギー発電促進賦課金」についてお話します。

FITにおける調達価格・調達期間

FITではそれぞれの再生可能エネルギーで発電された電力に対し「調達価格」「調達期間」が定められています。「調達価格」とはつまり売電価格であり、「調達期間」はその売電価格が保証される期間です。

太陽光発電に対して適応されるFITは2種類あり、それぞれ調達価格と調達期間が異なります。

調達価格と調達期間

「余剰電力買取制度」

余剰電力買取制度は、自家消費で余った電力を売電にまわす制度です。
総出力10kW未満の太陽光発電システムが対象になるため、規模の小さい家庭用のシステムには、ほぼ余剰電力買取制度が適応されます。
こちらの場合は、10年間の調達期間が設定されています。

「全量買取制度」

全量買取制度は、発電した電力を自家消費せず、すべての電力を売電にまわす制度です。総出力10kW以上のシステムが対象となるため、産業用の制度と言えます。
こちらの調達期間は20年です。

調達価格の決定について

調達価格は中立的な調達価格等査定委員会の見解をもとに経済産業大臣が毎年決定します。価格の決定基準となるのは「初期コストを調達期間で回収できること」です。

そのため、調達価格は初期投資費用を調達期間(家庭用の場合は10年、産業用の場合は20年)内に回収できるように設定されています。

調達価格は年々下がっていますが、太陽光発電のシステムの初期コストも同じように下がってきているため、回収期間に大きな変化はありません。

FITと関連が深い「再生可能エネルギー発電促進賦課金」とは?

電力を買い取っているのは電力会社です。電力会社は、電気を使用した各家庭から「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」を集め、買取費用を補填しています。

そのため、各世帯は毎月電気料金の一部として再エネ賦課金を支払っています。検針票では、再エネ賦課金の項目を確認できます。

なお、「再エネ賦課金」は使用電力量に応じて一定割合で加算されます。また、単価は全国で一律です。
再エネ賦課金の単価は毎年度経済産業大臣が再生可能エネルギー電力の買取コストや導入予測に基づき決定しますが、年々高額になってきています。
再生可能エネルギーはまだ普及の余地を大きく残しているため、今後も再エネ賦課金の単価は上がる見込みです。

FITの対象期間が満了すると、太陽光発電はどうなる?

FITで定められた調達期間が満了した場合はどうなるのでしょうか。実は、期間満了後の電力会社の対応については明確に定められていません。

固定価格買取制度が開始されたのは2009年11月です。
当初から家庭用(調達期間10年)の売電を行う人たちは、2019年の11月に2009年の契約が満了を迎えることになります。
多くの不確定要素を抱えたまま調達期間の満了を迎えようとしているこの問題は「2019年問題」と呼ばれています。

2019年以降はどうなる?

事実、一部の電力会社が満了後の対応を表明していません。
ただし、買取を行うこと自体を表明している電力会社は複数あることから、投資としてのメリットが失われることはないと考えられています。
一方で、売電価格が下がっていることから、満了を機に自家消費に切り替える住宅が多くなることも予想されています。

2019年問題については【太陽光発電の2019年問題とは?あなたの発電システムに影響はある?】で解説しています。

FIT終了後の太陽光発電にはどんなメリットがある?

FIT終了後の太陽光発電を継続するモデルケースとしては、以下の2つが代表的です。

自家消費型

発電した電力を売電せず、基本的に自家消費する形です。発電量、節電次第では太陽光発電のみで住宅の電力をまかなえます。蓄電池を太陽光発電システムに組み込む必要があります。

相対・自由契約

国による保証が終わったあとも、一部の電力会社は買取を行う意向を発表しています。しかし、具体的な契約内容を発表している電力会社がすべてではありません。
また、国によって買取価格が一律化されていた調達期間内と異なり、満了以降は電力会社が自由に契約内容を決めるため、売電する側は不利益を被らないように慎重になる必要があります。

基本的には、固定価格買取制度時の買取価格よりも安い価格が提示されるであろう、という予測の声が多いようです。

FIT終了に向けた政府や電気会社の試みは?

FIT期間終了に向けて、政府や電力会社にも動きが見られています。

国は、「調達期間満了後に締結する1回目の買取契約については違約金を設けないほうが好ましい」という内容を申請し、承認されました。また、自治体新電力による買い取りも後押ししています。

満了後は電力会社によって対応が大きくなることが予想されるため、売電を行う側も慎重になる必要があるでしょう。契約の際には、違約金の設定や極度に長期の契約期間など、不当な内容がないか確認が必要です。

なお、大手電力会社からは、FIT期間終了後の太陽光発電について、引き続き余剰電力を買取る意向が発表されています。

具体的な価格としては、関西電力では8円/kWh、中国電力では7.15円/kWhなどがすでに発表されています。(いずれも税込み相当額)

また、中部電力では、買取プランを複数設け、買取価格相当分をアマゾンギフト券と交換するプランやWAONポイントと組み合わせるプランなどを用意しています。(2019年5月末時点)

FIT期間満了に向けて、今後も様々な電力会社が詳細を発表していく予定です。

2019年問題の混乱に乗じて、制約の多いプランを押し付けてくる業者や「必ず他社よりも高く買い取る」と言って契約を迫る詐欺まがいの業者が増えてくることも予想されています。

電力会社と自由契約を結ぶ場合は、ライフスタイルや発電事業の状況などとマッチするかを確認し、最適な契約プランを提供している電力会社を選ぶようにしましょう。

2009年から売電をしている方にとって、2019年は重要な年になるかもしれません。
また、これから調達期間の満了を迎える方や太陽光発電システムを導入しようとしている方にとっても、電力会社や政府の対応に注目が必要な年と言えます。

FIT満了後も不利益を被ることがないように、FITについてはあらかじめ理解しておくようにしましょう。

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