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風力発電の仕組みやメリット・デメリットをわかりやすい図で解説

2020.10.1

風力発電は、風の力で風車を回転させ、その力を電力に変換することで発電する方法です。

この記事では、風力発電で発電する仕組みや、風力発電の種類、メリット・デメリット、導入状況などについてまとめます。

風力発電とは?仕組みを図で簡単に理解

風力発電とは、風の力を利用してプロペラを回し、発電する方法です。発電コストが低いことなどから、再生可能エネルギーの中でも注目されている発電手段の一つです。

風力発電機は、下の図のように、「塔体」「ナセル」「ブレード」と呼ばれる部分から構成されます。

風力発電の仕組み

ブレードとは、風を受けるプロペラ部分のことです。
ブレードが風を受けて回転すると、回転力が動力伝達軸を通じてナセルと呼ばれる部分に伝わり、ここで電力に変換されます。

ナセルの内部には、「増速器」「ブレーキ装置」「発電機」があります。
プロペラの回転がナセル内に伝わると、増速器がギアで回転数を増やします。そして、得られた回転のエネルギーを発電機が電力に変換します。

発電機は、電磁誘導という現象を利用して回転エネルギーを電力に変換しています。
電磁誘導とは、「コイル(電線をばねのように巻いたもの)などの周りにある磁束を変化させることにより、電位差(電圧)が生じる」という現象です。
磁束とは、磁石が引き合う力の向きを表す線が束になったようなものです。
このときに流れる電流を、誘導電流といいます。

コイルを貫く磁束が変化すれば誘導電流が流れます。理科の授業で、コイルに棒磁石を差し込んで豆電球を点灯させる実験をしたことのある方がいらっしゃるかもしれません。

風力発電では、プロペラの回転力を増強して磁石を回転させることで、誘導電流を発生させます。

この原理を逆に利用したのがモーターです。

モーターのイメージ

風力発電では、このように発電された電力は塔体を伝わり、地上にある変圧器で電力ロスを減らすために昇圧してから、送電線で使用地に届けられます。

なお、風力発電などの再生可能エネルギーについては「再生可能エネルギーとは何かを簡単に解説!日本と世界の導入状況も」を併せてご覧ください。

また、再生可能エネルギーの導入企業の取組については「再生可能エネルギーを導入する企業が増加中!導入企業と再エネ発電企業を紹介!」をご覧ください。

風力発電の仕組みのメリット・デメリット

ここでは、風力発電にはどのようなメリット・デメリットがあるのかを見ていきます。

風力発電のメリット

風力発電のメリットとして、まず、無限の再生可能エネルギーである点が挙げられます。

一定の風速があれば、昼夜を問わず発電でき、枯渇する心配がありません。

さらに、環境負荷が少なく、二酸化炭素や有害物質を排出しないクリーンエネルギーでもあります。

クリーンエネルギーには、ほかにも太陽光、水力、バイオマス、地熱などがありますが、風力発電は水力発電に次いで発電コストが低く、費用対効果が良いため、事業化しやすいというメリットもあります。

また、風力発電で発電した電力は固定買取価格制度(FIT制度)が適用されるため、投資契約を立てやすいのポイントです。

固定価格買取制度については「固定価格買取制度(改正FIT法)とは?太陽光発電の買電についてわかりやすく解説」をご覧ください。

風力発電のデメリット

風力発電には、自然エネルギーならではのデメリットも存在します。

例えば、風力発電では風向きや風速などによって発電量が変わるため、エネルギーを安定して供給しにくいというリスクがあります。

また、暴風の際には故障の危険があるため、発電を止めなければなりません。先述した、風力発電装置の「ナセル」内 にある「ブレーキ装置」とは、台風などの強風時や点検時に、安全を考慮してブレードの回転を止めるために取り付けられています。

さらに、風車は屋外に設置するため、常に風雨にさらされています。そのため経年劣化しやすく、定期的なメンテナンスが必須です。

そのほか、ブレードが回転する際には低周波音が発生しますので、設置する際には、騒音など周辺環境への影響を気にかけなければなりません。

森と風力発電

コスト面では、初期費用が高い点もネックです。

風車本体のコストもかかりますが、大量の電力を発電するためには広大な土地が必要であることから、土地の費用もかかります。

風力発電の種類と、それぞれの仕組みを解説

ここでは、風力発電に使われる風車の種類や設置場所による違いについてまとめます。

風力発電に使われる風車の種類と仕組み

風力発電で使われる風車は、「水平軸風車」と「垂直軸風車」の2種類に分けられます。

風向きに対して風車の回転軸が平行(地面に水平)に設置されているタイプを「水平軸風車」、逆に風向きと風車の回転軸が垂直(地面と垂直)を「垂直軸風車」と呼びます。

水平軸風車にはプロペラ型、オランダ型、多翼型、セイル型などがあります。
一方、垂直軸風車にはダリウス型、バドル型、サボニウス型、S字ロータ型などがあります。

水平軸風車にはプロペラ形、オランダ形、多翼形、セイル形などがあります。

一般に、水平軸風車は、特定の方向から風を受けられるように風車の設置方角が調整されているため、多方面からの風には対応できません。

一方、垂直型風車は多方面の風に対応できるように羽の形が設計されていますが、水平軸型よりも効率が悪く、設置面積が大きいという欠点があります。

システム全体の効率を重視する風力発電では、水平型風車が主流です。

近年は、渦励振という現象を利用して塔型の風力発電機を振動させ、振動を利用して発電するブレードレスの発電方法も開発されています。

設置場所による風力発電の種類と仕組み

風力発電機には、地上に設置する「陸上風力発電機」と、海上・湖上・港湾上等に設置する「洋上風力発電機」があります。また、海の深さや土壌の問題で、海底に基礎を設置できない場合などに、浮体式の基礎を用いた風力発電を「浮体式洋上風力発電」と呼びます。陸上風力発電は、安定した一定以上の風速が得られる広い土地に建設されます。

洋上風力発電は、陸上よりも安定して風力を得られるため、風車本体も大きく設計できます。

さらに洋上風力発電は、騒音や人的災害のリスクを避けられる利点があります。ただし、建設や保守にかけるコストは、陸上風力発電の方が低く抑えられます。

現在では、洋上風力発電の実例は少なく、陸上風力発電が主流ですが、世界の風力発電の導入傾向は洋上に移りつつあります。

洋上風力発電

日本における風力発電の導入状況

二酸化炭素排出量削減に向け、世界的に再生可能エネルギーの普及が進められています。

国際エネルギー機関(IEA)の再生可能エネルギー導入予測によると、2040年には、再生可能エネルギーの40%の発電設備容量を風力発電が担うとされています。

再生可能エネルギーの中で、風力発電は太陽光発電に次ぐ発電規模であり、世界全体での風力発電導入量(2018年)は年間5400万kW、累計6億kWです。

日本では2018年の1年間で26万kWの風力発電が導入され、日本国内の累計導入量は365万kWになりました。

このように、日本でも風力発電の普及が進んでいますが、2019年の日本国内の発電量全体に占める風力発電の割合は、0.76%に留まっています。また、2018年の日本の風力発電導入量は、全世界の風力発電導入量の約0.48%(=26万kW / 5400万kW)程度です。

風力発電の導入量推移

この記事では、風力発電の仕組みや種類、メリット・デメリットなどについてまとめました。

風力発電は、再生可能エネルギーの中でも水力に次いで発電効率がよく、世界的に導入が進められています。

今後、さらなる風力発電の導入が期待されます。

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