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系統連系の「逆潮流」とは?太陽光発電の売電に関わる用語を解説!

2019.10.21

太陽光発電の固定買取制度が導入されたことで、家庭で発電した電力を電力会社に買い取ってもらえるようになりました。

発電した電力を送電するために、電力会社と接続することを系統連系と呼びます。消費する電力よりも自家発電する電力が多い場合、余剰電力は電力会社へと送電されます。これを逆潮流と言います。

この記事では、系統連系と逆潮流の概要と注意点について解説します。

逆潮流は売電での系統連系に見られる

太陽光発電システムによって生み出された電力は、発電事業者の電力系統に発電設備を接続することで、売電できるようになります。これを系統連系と言います。

系統連系を行うためは、電力会社が供給する電力と同程度の電力品質が求められます。特に太陽光発電、風力発電で発生した電気は過電圧あるいは不足電圧になることがあり、系統全体における品質に悪影響を与えることがあります。

これらの問題を解決するために、系統連系のための設備だけでなく、電力品質を整えるための設備も合わせて設置することが必要です。

例えばパワーコンディショナー、接続箱、売電電力計などです。パワーコンディショナーは発電された直流の電気を交流へ変換し、電圧や周波数の調整をする装置です。接続箱は太陽光発電で発電した電気を1つに集める装置のことです。売電電力計は、発電した電力を計測するための機器で、法律により設置が義務付けられています。

発電された電力の品質に関しては、経済産業省資源エネルギー庁が「(電力品質確保に係わる系統連系技術要件ガイドライン)」に定めています。このガイドラインでは、電圧や周波数などを電力会社で定められた範囲内で収めることを求めています。

例えば、低圧連系における常時電圧は、標準電圧が100ボルトの時は101±6ボルトの範囲に、標準電圧が200ボルトの場合は、202±20ボルトの範囲内に維持することになっています。

なお、系統連系は、単に電力会社の電力系統に発電用の設備を接続することを示しているだけです。電力会社の配電線を通じて送電することに関しては、逆潮流について理解することが必要です

逆潮流と系統連系の関係

逆潮流とは?

通常、電力は電力会社の発電施設から、電気系統を通じて需要家まで一方的に流れ、消費されます。これを潮流と言います。

一方、太陽光発電システムと電力会社の送電網が系統連系されている状態では、太陽光発電などによる発電量が自家消費電力量を上回ると、自動的に余剰電力が送電網へ流れていきます。これが逆潮流です。

発電所から配電線を経由する電力消費の流れとは逆方向の流れであることが、逆潮流と言われる理由です。

太陽光発電による電力の売電を行うためには、あらかじめ系統連系協議を行う必要があります。その際、変電所からの送電距離に応じて力率を指定します。電力系統に送電するためには、指定された力率に制御することが必要であり、これを力率一定制御と言います。これは系統における電圧上昇を抑制することを目的として行われます。

太陽光発電システムにおける系統連系の種類

太陽光発電システムにおける系統連系には「逆潮流あり」「逆潮流なし」「自立切替型」の3つがあります。

「逆潮流あり」は、現在、最も一般的なシステムです。発電された電力を供給するとともに、余剰電力あるいは発電した全電力を、電力会社に逆潮流させます。発電量が足りない場合は、電力会社から電力の供給を受けます。

「逆潮流なし」は発電された電力より、自家消費される電力が多い場合に用いられるシステムです。余剰電力が発生する場合は、電力会社へ逆潮流させないように、保護継電器を設置することが必要です。

「自立切替型」は主に防災用として設定されるシステムです。停電などの場合、系統から切り離して、発電した電力を特定の消費電力のために供給します。蓄電池と組み合わせて使用することで、安定して電力の供給が可能です。

逆潮流電力量と余剰電力量の違い

ここまで見てきたように、逆潮流とは、売電の際、系統へ電力を流し込むことを意味しています。

逆潮流として系統へ流れ込む電力量を「逆潮流電力量」といい、単位はkWhで表します。 太陽光発電システムにより発電された電力のうち、自家消費および蓄電される電力を除いた分の、売電される電力量が逆潮流電力量に当たります。また、もともと 自家消費や蓄電をしていないシステムであれば、発電された電力量が逆潮流電力量ということになります。

一方で「余剰電力量」というものもあります。 単位は、kWhで表します。 こちらは、きちんと定義されている言葉というわけではなく、発電におけるどの立場から見て「余剰」といっているかにより、違ったとらえ方をされることもあります。「余剰電力量」の指す主な意味は、以下の通りです。

  1. 発電を行う家庭や事業者から見たとき、発電した電力のうち、自家消費しない電力量(≒逆潮流電力量)
  2. 発電を行う家庭や事業者から見たとき、長期的なスパンで、「発電した電力および電力会社から買った電力」のうち、自家消費しない電力量(≒長期的に見た逆潮流電力量の総量)
  3. 電力会社から見たとき、「買電」つまり発電事業者などから「買った電力量」から、「売電」つまり家庭や企業などに「売った電力量」を引き、手元に残った電力量(≠逆潮流電力量)

一般家庭などで太陽光発電を行う際は、自家消費分を超えた電力量を電力会社に買い取ってもらうことになりますが、このような場合の買取を余剰電力買取などと呼ぶ場合があり、これは1の意味での「余剰電力量」となります。

逆潮流電力量と余剰電力量の違い

系統連系で起こるバンク逆潮流とは?

太陽光発電による発電電力が急増することで不具合が発生することがあります。この原因の1つが「バンク逆潮流」です。

バンク逆潮流とは

需要家側で太陽光発電を行って逆潮流が起きた場合でも、発電量が少なければ、近隣の需要家側にその電力が流れ込み、消費されていきます。

一方、需要家側の発電量が多く、近隣の需要家で消費しきれない場合、電気が変電所まで遡り、供給している電気量よりも流れ込む電気量が大きくなる事態が発生します。これをバンク逆潮流と言います。

バンク逆潮流が発生すると、配電系統の電圧が適切に制御されなくなります。
さらに、配電線の電圧品質の劣化や、保護協調の不良など、安定した電力の供給に支障をきたす可能性があります。
また、送電線事故の発生時には、電気を回復させるために時間がかかる原因にもなります。そのため、従来は認められていませんでした。

しかし、バンク逆潮流を制限したままでは、メガソーラーが建設されても、系統連系へ接続できないという事態が発生し、太陽光発電の普及がなかなか進みませんでした。
そこで、2013年5月31日に配電用変電所バンク逆潮流に関する「電気設備の技術基準の解釈)」や「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」が改正されました。

これにより、電圧を適正に管理するための装置や変電所に送電線事故を検出できる装置を設置するなどの対策を行えば、バンク逆潮流が発生する場合でも、系統連系への接続が認められるようになりました。

バンク逆潮流で発生する問題

バンク逆潮流の発生が原因で、これまで「接続不可能」または他の変電所へ接続するための「多額の接続費用が必要」だった太陽光発電事業者も、上述の規制緩和を受けて、再検討の申請を行えるようになりました。

一方で、バンク逆潮流が認められても、変圧器や送電線容量等の上位系統の制約により、系統連系への接続が困難となるケースが発生しています。

さらに、接続するために送電線容量を上げるための工事など、上位系統への対策工事が必要な場合は、その工事費用を発電事業者が負担しなくてはならないなどの問題が発生しています。

バンク逆潮流で発生する問題

【逆潮流NGの系統連系】自家消費型の発電システムにおける注意点

太陽光発電システムの中でも、売電を行わず、自家消費を行う場合の注意点を紹介します。

「自家消費型」の太陽光発電システムには安全装置と制御装置を付ける必要がある

自家消費型システムにおける逆潮流を防ぐためには、安全装置を設置することが必要です。

安全装置の例としては、逆電力継電器が挙げられます。この装置は、電気回路を開閉するもので、逆方向の電力を検出した際に電圧を調整します。

また、自家消費型の太陽光発電システムには、発電量を制御するための制御装置を付けることが一般的です。これは、系統へ逆潮流が発生する前に電気を制御するものです。


太陽光発電を導入したら、売電して費用の回収をしたいという方も多いでしょう。売電を行うためには、適切な電力管理が必要です。特に、逆潮流に関しては様々な技術や対策が施されています。

太陽光発電システムでは、ほかにもさまざまな手順をふまなければ売電できません。設置から売電に至るまでに、数か月かかることもあります。太陽光発電の導入には、しっかりと下調べを行い、早めの計画をしましょう。

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