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NEDOとは?概要や事業内容についてわかりやすく解説!再エネとの関係も

2021.4.28

「国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」は日本の再生可能エネルギーの研究開発を担う独立行政法人です。この記事では、NEDOの概要やミッション、具体的な事業内容について紹介します。また、NEDOが行っている補助・助成事業についても紹介しています。

NEDOとは?組織の概要や設立の背景を紹介

NEDOとは「新エネルギー・産業技術総合開発機構(New Energy and Industrial Technology Development Organization)」の略称で、国立研究開発法人の1つです。

国立研究開発法人は「国が中長期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため研究開発の最大限の成果を確保すること」(独立行政法人通則法)を目的とする独立行政法人で、中長期的な取り組みが求められる科学技術に関する研究開発や実証、普及をおもな事業としています。

NEDOは新エネルギーを軸として「持続可能な社会の実現に必要な技術開発の推進を通じて、イノベーションを創出する」ことを目的に、2003年10月1日に設立されました。

太陽光発電や風力発電、バイオマスなど再生可能エネルギーの研究および技術開発、地球温暖化対策、環境技術の研究・開発をはじめ、国際展開支援、人材育成など幅広い事業を行っています。

再生可能エネルギーを推進している様子

NEDOのミッションと事業内容を紹介

NEDOのミッションは大きく2つあります。それが、「エネルギー・地球環境問題の解決」と「産業技術力の強化」です。

具体的には、新エネルギー・省エネルギーの技術を開発・普及し、エネルギーの安定供給および、地球温暖化などの地球環境問題の解決につとめること。

そして、エネルギー分野において将来的に重要となる技術の発掘、および産業競争力の土台となる中長期のプロジェクトを推進し、産業技術力を強化することです。

NEDOの事業内容

続いて、NEDOの具体的な事業内容を分野ごとに紹介します。

エネルギー・環境技術

エネルギー分野では、太陽光や風力(陸上・洋上)、海洋エネルギー、バイオマスなどの再生可能エネルギーおよび、燃料電池や水素利用、省エネルギー技術などの開発に取り組んでいます。

環境技術に関しては、3Rやフロン対策、環境化学、次世代火力(CCUS*)の技術開発が進められています。

*CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storageの略称。火力発電所などから排出される二酸化炭素を分離・回収し、これを有効利用または地下へ貯蔵する技術のこと。

産業技術

産業技術は、機械システム、電子・情報通信、材料・ナノテクノロジー、バイオテクノロジーの分野に大別されます。各分野の事業については下表のとおりです。

分野事業内容
機械システム・ロボット・AI
・新製造技術
・福祉用具
電子・情報通信・電子デバイス
・家電(ディスプレイ・有機トランジスタ・照明)
・ネットワーク/コンピューティング
材料・ナノテクノロジー・材料・部材
・希少金属
バイオテクノロジー・バイオシステム
・医療システム

国際展開支援

国際展開支援では、国際研究開発に係わるコファンド事業、カーボンリサイクルや先進的な火力発電技術等の海外展開推進事業、クリーンエネルギー分野における革新的技術の国際共同研究開発事業、エネルギーに関連する日本の先進技術の海外実証事業などが行われています。

地球温暖化対策

地球温暖化対策としては、民間主導による海外への低炭素技術普及促進事業が行われており、こちらは上記の国際展開支援事業の1つとしても扱われています。

国内における二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減はもちろん、温室効果ガスの排出量が増加している発展途上国への技術支援や、制度を整備するための支援などを行い、排出削減に取り組んでいます。

分野横断的公募事業

パリ協定の目的を達成し、2050年の脱炭素社会を実現するため、幅広い分野からの新しい技術やアイデアも求められており、NEDOでは分野横断的にさまざまな事業を公募しています。

「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」、「省エネルギー革新技術開発事業」、「未踏チャレンジ2050」、「イノベーション実用化ベンチャー支援事業」など多様な事業が公募されており、採択されたテーマには予算等が助成されます。

パリ協定については「パリ協定とは?日本の取り組みやアメリカ離脱の経緯をわかりやすく解説」でくわしく紹介していますのでご参考ください。

産学連携・人材育成

優れた成果を生み出しつつあるまたは生み出したプロジェクトのリーダーや企業の専門家による講義、セミナーなどを通じた人材育成にも取り組んでいます。また、人的交流事業を実施して、研究者・技術者どうしのつながりをつくり、人的交流からの産学連携の促進も行っています。

調査・評価その他事業

研究開発の戦略的な重点化と効果的・効率的な推進のため、研究開発プロジェクトの企画・立案に係わる課題等の調査と評価を行っています。

その他、海外研究者の招へい事業なども手がけています。

また、脱炭素社会を実現するための日本の取り組みについては「脱炭素社会とは?日本の取り組みや目標を解説!企業は何をすべきか?」でくわしく紹介していますのでご参照ください。

NEDOと再生可能エネルギーとの関係性は?

NEDOでは、太陽光、風力、海洋エネルギー、バイオマスなどの再生可能エネルギー事業にも取り組んでいます。再生可能エネルギーの技術の普及および新技術の開発などが行われています。

太陽光発電では、太陽光発電分野における日本の国際競争力が低下していることから、「太陽光発電ロードマップ PV2030+」が策定されました。「2050年までに我が国の1次エネルギー供給の10%程度を太陽光発電が賄い、CO2削減に貢献する」ことを掲げ、短期~超長期的な取り組み、および周辺産業との協力が進められています。

また、太陽光発電事業などに資するため、NEDOでは気象データから算出した全国の日射量の情報を「日射量データベース」として公開しています。

このデータベースでは、日本全国800以上の地点において、任意の角度・方位での、月別・時間別の日射量の情報を得ることが可能です。

NEDOの日射量データベースについては「NEDO日射量データベースで太陽光発電の効率を知ろう」にてくわしく解説されていますので、ご参考ください。

風力発電については、技術開発に加えて、導入に必要な環境影響評価の期間を短くする方法なども検討されており、国内導入量のさらなる拡大と産業競争力の強化を図っています。

バイオマス発電を図として表した様子

また、四方を海に囲まれ、広い排他的経済水域を有する日本の特性を生かし、陸地に加えて洋上での風力発電の開発も進められています。

波力、潮流、海流などの海洋エネルギー利用は、日本において現段階でまだ事業化に至っていません。しかし、広い海域をもつ日本では将来的に期待される再生可能エネルギーの1つであり、実用化に向けた技術開発や実証実験などが行われています。

たとえば、2017年には、鹿児島県口之島沖において黒潮のエネルギーを利用した海流発電の実証実験が行われました。実際の海域で行われた海流発電は世界で初めてです。

バイオマスエネルギーに関しては、「バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業」などの取り組みが行われています。

木質バイオマスや畜産廃棄物など、地域の特性によって活かせるバイオマスは異なります。バイオマスエネルギーの利用拡大には、それぞれの地域の特性を生かしたシステムをつくることが必要です。

バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業では、技術開発や実証に加え、バイオマス種ごとに地域自立システムの事業性の評価などを行い、地域でのバイオマスエネルギーの普及・利用の拡大を進めています。

NEDOが行っている助成事業・補助金とは?

NEDOでは、「助成先が主体的に取り組む研究開発に対し、NEDOがその事業費の一部を助成金として負担(交付)する事業」として、補助・助成事業も行っています。

NEDOの公式ページには「実施者募集(公募)」のページがあり、エネルギーや機械システム、環境など、さまざまな分野で公募が行われています。

補助金・助成金を得るには、まずNEDOが実施する助成先の公募に対して、「交付申請書」あるいは「提案書」を作成して提出する必要があります。

交付には審査があり、審査を経て助成先が選定されるしくみです。また、事業内容によっては複数年度の交付を受けることも可能です。


国立研究開発法人NEDOは、「エネルギー・地球環境問題の解決」と「産業技術力の強化」をミッションに掲げる独立行政法人の1つです。

補助・助成事業も幅広い分野で手がけており、大学や民間の能力を積極的に取り入れて、再生可能エネルギーや産業技術、国際展開支援、地球温暖化対策など、さまざまな事業に携わっています。

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