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日本の3大エネルギー問題をわかりやすく解説!対策・解決策も紹介

2020.5.22

環境問題への意識が世界的に高まるなか、日本もさまざまなエネルギー問題を抱えています。エネルギー問題は、地球温暖化などのように、グローバルに影響を及ぼす重要な課題です。

この記事では、日本のエネルギー供給の現状と対策、目指すべき姿について分かりやすく解説しました。

日本のエネルギー供給の現状と問題点

現在、日本はエネルギー消費大国といえます。2017年における国民1人あたりのエネルギー消費量は、カナダ、アメリカ、韓国に次いで主要国の中で4位です。

主要国の1人あたりの電力消費量

しかし、必要なエネルギーを自国内でどれだけまかなえるかを表すエネルギー自給率は主要国のなかでも低く、2017年で9.6%でした。つまり、日本で必要とされるエネルギーの大部分は、海外の資源に依存している状態です。

主要国の一次エネルギー自給率

また、エネルギー国内供給構成の内訳をみると、石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料依存度が2017年度で87.4%となっています。化石燃料による発電は温室効果ガスを排出するため、環境問題を引き起こす可能性があります。

一次エネルギー国内供給

一方、温室効果ガスを排出せずに使える太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーは、主要なエネルギー消費国と比べて普及していません。日本の再生可能エネルギー比率は7.6%にとどまっています。

こうした現状から、日本では大きく3つの点が問題視されています。以下では、日本が抱えるエネルギー問題と対策について詳しく解説します。

エネルギー問題①エネルギー自給率が低く世界との獲得競争に

エネルギー自給率が低いことは、ほかの国と資源の獲得競争に至るリスクを高めます。ここでは、日本のエネルギー自給率に関する問題をみていきましょう。

日本のエネルギー自給率は2014年に過去最低の6.4%を記録し、その後2017年には9.6%まで上昇しているものの、世界的にみると低い水準です。OECD(経済協力開発機構)加盟の35ヶ国の中で、2017年における日本のエネルギー自給率は34位でした。

エネルギー供給源の大部分を海外に頼るなかで、特に化石燃料である石油は、政治情勢が不安定な中東地域からの輸入に依存しています。万が一、紛争などにより輸入がストップすればエネルギー不足につながります。

エネルギー不足になる可能性も

また、OECD内に設立された国際エネルギー機関IEAによると、世界のエネルギー需要量は2040年まで毎年1.3%ずつ増加していくと予想されています。そのため、自給率が低いアジアなどのエネルギー消費国同士で競争が激化する可能性も考えられます。

【2020年代のエネルギー】新型コロナウィルスの影響で石油価格暴落

2020年の初め頃から感染が拡大した新型コロナウィルスは、エネルギー供給にも影響を及ぼしています。

世界各地で車や航空機の稼働が減少したほか、工場の生産ストップなどにより、石油の消費量も激減しました。石油の需要が減ったことで、かつては1バレル50ドルほどだった原油価格は、2020年の4月初旬には20ドルまで大暴落しています。

原油市場への経済的な影響が長引けば、今後の経済回復に必要なエネルギーが十分に供給されません。そのため、三大原油産国であるサウジアラビア、ロシア、アメリカやG20の動向に注目が集まっています。

このように、グローバル化が進み地球規模の問題が数多く発生する2020年代のエネルギー問題には、パンデミックや気候変動など様々な要素が関わってくると考えられます。

エネルギー問題②化石燃料への依存率が高く温室効果ガス(GHG)を排出

2つ目の問題は、国内のエネルギー消費量における化石燃料への依存率が高いことです。

日本には、もともと化石燃料を利用する火力発電への依存度が高い傾向がありました。さらに、2011年の震災以降、化石燃料依存率は5%ほど上昇しています。この上昇は、原子力発電所の稼働停止で不足した電力供給を火力発電によって補ったことが原因です。

火力発電は、地球温暖化の要因である温室効果ガスを排出します。温暖化防止のためには化石燃料への依存率を下げ、二酸化炭素の排出量を減らすことが重要なのです。

化石燃料への依存度が高い

温暖化対策への国際的な取り組みとして、2015年にはパリ協定が合意されました。日本はパリ協定によって、2030年までに2013年度と比較した温室効果ガスを26%削減する目標を掲げています。

パリ協定で定められた世界各国の目標や、2019年にアメリカが離脱した経緯については、「パリ協定とは?日本の取り組みやアメリカ離脱の経緯をわかりやすく解説」をご覧ください。

火力発電による二酸化炭素の排出量を減らすには、化石燃料を利用しない再生可能エネルギーに代替していく必要があります。太陽光発電や水力発電、風力発電など、二酸化炭素が発生しない発電方法の普及が今後の課題です。

日本政府は、2030年に達成されるべき電源構成として、エネルギーミックスとよばれる考え方を重視しています。エネルギーミックスとは、さまざまな発電方法を最適に組み合わせることです。

エネルギーミックスの具体的な目標や、実現のポイントについては「エネルギーミックスとは?日本のエネルギー事情をふまえて解説」で詳しく解説しています。

エネルギー問題③再生可能エネルギーの普及と電気料金の高騰

再生可能エネルギーの普及と、それに伴う電気料金の高騰は、国内の重要なエネルギー問題の1つです。2017年度と2010年度で日本の電気料金を比較すると、家庭向けで約16%、産業向けで約21%上昇しました。

化石燃料を使用する火力発電は、資源が輸入頼りのためコストが上がりやすいことが問題です。そのため、原油価格が上昇してもコストが変わらない再生可能エネルギーの普及が推進されています。

また、近年では温室効果ガス削減のためにも、供給における再生可能エネルギーの割合を増やす施策がとられてきました。

政府は、エネルギーミックスの目標を実現するための施策として、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を導入しました。この制度では、再生可能エネルギーで発電された電気は電力会社に買い取られることを国が保証します。

電気料金の高騰が問題に

しかしこの制度は、電力会社が再生可能エネルギーを買い取るコストの一部を、再生可能エネルギー賦課金(再エネ賦課金)として電力消費者が負担する仕組みとなっています。つまり、電気を使う国民から少しずつ費用を集めて再生可能エネルギーの普及に充てるという制度であるため、電気料金が高騰する要因となっています。

再エネ賦課金については「再エネ賦課金とは?再生可能エネルギー発電促進賦課金を徹底解説!」の記事もご参照ください。また、再生可能エネルギーの課題は「再生可能エネルギーの課題とは?導入や活用における課題を解説」の記事で詳しく紹介しています。

エネルギー問題の対策・解決策は?第5次エネルギー基本計画を解説

エネルギー問題の解決策として、個人で取り組める対策と、政府が定めた第5次エネルギー基本計画について解説します。

個人の取り組みでは、日常生活における省エネや、太陽光発電システムの導入などが挙げられます。また、再生可能エネルギー利用率の高い新電力会社を利用することも、上で述べたエネルギー問題への対策となります。

新電力に関する詳しい内容は「新電力を比較するポイントを解説!卒FIT後の買取に対応する新電力も」の記事をご参照ください。

なお、政府は第5次エネルギー基本計画を定め、エネルギーの安定供給や環境への適合、経済効率性の向上に向けた目標を掲げています。再生可能エネルギーによる発電量を増やすための技術革新や、脱炭素化が重要な課題です。

第5次エネルギー基本計画の詳細は「第5次エネルギー基本計画(2018)とは?概要や電源構成の目標を解説」の記事をご参照ください。


この記事では、日本のエネルギー供給の現状や問題点、今後必要とされる対策について解説しました。再生可能エネルギーを活用し、化石燃料への依存度を下げていくことが日本の課題です。

エネルギー問題への理解を深め、ぜひ企業や個人ができる環境への取り組みを進めていきましょう。

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