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エネルギーミックスとは?日本のエネルギー事情をふまえて解説

2020.2.10

近年、エネルギーの安定供給や環境保全の視点から「エネルギーミックス」が注目されています。

この記事では、そんなエネルギーミックスの概要から、日本における2030年度のエネルギーミックス目標まで、基本からわかりやすく解説していきます。

エネルギーミックスとは?なぜ必要?

エネルギーミックスとは、「社会全体に供給する電気を、さまざまな発電方法を組み合わせてまかなうこと」をいいます。日本語で「電源構成」と呼ぶこともあります。

適切なエネルギーミックスによって、電気の安定的な供給が実現します。

単一の発電方法ではなく、エネルギーミックスが必要な理由は、完全無欠な発電方法が存在しないためです。

日本で取り入れられている発電方法には、おもに、火力発電、原子力発電、水力発電、太陽光発電などの種類がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。

様々なエネルギー

たとえば、日本でもっとも一般的な火力発電を考えてみましょう。

火力発電は、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料を燃やしてエネルギーを発生させ、電気を作る方法です。
メリットとして、「発電効率がいい」「発電量をコントロールしやすい」、「安全性が高い」などがあります。
一方、デメリットとしては、「燃料価格の変動がある」「二酸化炭素を排出する」「燃料が枯渇する可能性がある」といった問題点が挙げられます。

このように、そのほかの発電方法にも、デメリットやリスクがあります。そのため、特定の発電方法にのみ頼ってしまうと、何らかの理由でその方法が使えなくなった場合に、電気の供給ができなくなってしまう可能性があります。

そのため、リスク低減策として「1つの発電方法に頼らず、さまざまな方法で電源を構成すること」が求められているのです。

詳しくは「再生可能エネルギー導入のメリット・デメリットとは?」で解説していますので、併せてご覧ください。

【日本のエネルギー事情】エネルギーミックスが必要な理由がわかる!

日本のエネルギー自給率は、わずか8%です。「エネルギー自給率」とは、石油や石炭といったエネルギーのもととなる資源を、どれだけ自分の国でまかなえているか、という比率です。

日本は自国での資源調達が難しいため、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っています。

エネルギーの輸入

その反面、日本は、毎日多くの電気を使うエネルギー消費大国でもあります。このような状況において、特定の発電方法のみに頼っていると、問題が起きた際のリスクが高まり、電気の安定供給ができなくなってしまう可能性があります。

リスクの具体例としては、火力発電の燃料価格が高騰することなどが挙げられます。また、災害による原子力発電施設の事故などにより、緊急で他の発電方法の割合を増やそうとする場合にも、資源の調達が難しくなることが予想されます。

このような背景から、さまざまな発電方法を組み合わせる必要があるのです。

2030年度のエネルギーミックス目標を徹底解説

2011年の福島第一原発事故により、従来のエネルギーミックスの考え方に加えて「安全性」が重視されるようになりました。

日本政府は、2014年4月に「第4次エネルギー基本計画」を策定しました。これは、それまでの「再生可能エネルギーと原子力発電をともに増やす」という方針を見直し、新たな方針と政策目標をまとめたものです。

また、2015年7月には「長期エネルギー需給見通し」として、2030年に向けて、新たなエネルギーミックスの長期目標を定めました。

2020年1月現在では、パリ協定で定められた脱炭素化の目標などを盛り込んだ「第5次エネルギー基本計画」のもと、エネルギーミックスが進められています。

パリ協定については「パリ協定とは?日本の取り組みやアメリカ離脱の経緯をわかりやすく解説」で詳しく解説しています。

2030年度エネルギーミックス目標におけるポイント

こちらでは、2030年のエネルギーミックス実現に向けたポイントを紹介します。

まず、現在のエネルギーミックス(発電方法別の割合)を見てみましょう。
資源エネルギー庁によると、日本の電気供給は、火力発電による電力が8割を占めています。

火力発電(天然ガス、石炭、石油その他) 80.9%
水力発電 7.9%
原子力発電 3.1%
再生可能エネルギーによる発電(水力以外) 8.1%

参考:https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2018/html/007/#section2

このような現状を打破するには、他の発電方法の比率を引き上げ、エネルギーミックスを進めることが必要です。

第5次エネルギー基本計画では、「S+3E」をバランスよく実現できるエネルギーミックスを目指しています。

「S+3E」とは、4つの英単語の頭文字を組み合わせたものであり、今後の日本におけるエネルギー政策の原則となるものです。

  • S:安全性(Safety)
  • E:安定供給(Energy security)、経済性(Economic efficiency)、環境(Environment)

「S+3E」をふまえた2030年の電源構成比率目標は、「火力発電:56% 原子力発電:20~22% 再生可能エネルギー:22~24%」です。

限りある資源

目標実現のため、発電方法別に、以下のような取り組みが進められることとなりました。

  • 火力発電:発電効率アップのための技術開発、コスト低減、緊急時の体制整備などを進める。化石燃料は、環境負荷の低減を見据えて活用する。
  • 原子力発電:安全度を最優先させ、原発への依存度を低減する。再稼働については、原子力規制委員会による厳しい規制基準に適合したもののみ進める。また、事故対策や使用済燃料問題にも着実に取り組む。
  • 再生可能エネルギー:今後の主力電源にするため、系統強化、規制の合理化、低コスト化を進める。新しい市場や雇用の創出も視野に入れる。

2030年度エネルギーミックス目標を実現するために必要なこととは?

それでは、エネルギーミックス実現のためにできることは、いったい何でしょうか。
目標に向けた政府の方針と、生活の中でできる取り組みを、それぞれ紹介します。
「政府の取り組み方針」としては、以下のようなものがあります。

  • 再生可能エネルギーを積極的に導入する
  • 原子力発電は安全性を最優先に再稼働を進める
  • 火力発電(石炭)はCO2の排出量を削減する
  • 天然ガスは利用拡大を促進する
  • 省エネルギー施策を進める

政府として再生可能エネルギーの普及に力を入れるとともに、原子力発電や火力発電が抱える課題に対応していく方針です。また、省エネについても、規制を行うと同時に支援制度を設け、徹底した省エネルギー社会の実現を目指していくとされています。

クリーンエネルギー

また、電力の消費者としてエネルギーミックスに協力するための取り組みとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 自家消費型の太陽光発電システムなど、再生可能エネルギーの導入
  • 再生可能エネルギーを使った電力会社から電気を購入する
  • 省エネルギー家電を使う

このように、太陽光発電を始めたり、クリーンな発電方法を行っている電力会社を選んだり、環境に配慮した家電を使ったりすることで、再生可能エネルギーの普及からエネルギーミックスに貢献することができます。

詳しくは、再生可能エネルギーを積極的に取り入れている電力会社についての記事で解説しています。また、再生可能エネルギーを活用したライフスタイルについての記事も併せてご覧ください。


この記事では、火力発電や水力発電などいろいろな種類の発電方法をミックスさせて、電気供給を行うエネルギーミックスについてみてきました。

特定の発電方法への依存度を下げ、それぞれの発電方法の強み・弱みをカバーしあうことで、電気の安定供給が実現できます。

再生可能エネルギーや省エネなど、身近な取り組みを始めるのもいいかもしれません。

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