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託送とは?料金が上がる?太陽光発電と関係する「自己託送制度」も解説

2020.3.13

電気事業に関わる人にとって「託送」「託送料金」は無視できないものです。

この記事では、そんな「託送」や「託送料金」の意味、託送について知っておくべきことなどを解説します。

また、太陽光発電システムと関係の深い「発電側基本料金」や「自己託送制度」についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

託送とは?電気料金の仕組みも併せて紹介

託送とは、電気事業においては「電力会社の送配電網を、電気事業者や小売電気事業者が利用すること」を指します。

託送について説明する前に、電気が発電されてから消費者に届くまでの過程に関わる事業者について、大まかに見ておきましょう。

2016年4月1日、改正電気事業法の施行に伴い、電力の小売りが全面的に自由化されました。

改正電気事業法により、電気事業者は「小売電気事業者」「一般送配電事業者」「送電事業者」「特定送配電事業者及び発電事業者」と規定されました。

大雑把に説明すれば、以下のとおりです。

  • 消費者(需要家)に電気を販売する「小売電気事業者」
  • 送配電網を保有したり、電気の流通や発電量の調整を担当したりする「一般送配電事業者」「送電事業者」
  • 発電設備を保有し、発電を行う「発電事業者」

2016年の法改正当時には、北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10事業者が、日本の電力事業のほとんどを担っていました。

これらの10社は、発電設備による発電、送配電施設の保有、電力の小売りを兼業していました。

なお、電力自由化については、「電力自由化とは?比較サイトを見てもわからない人に比較ポイントを解説!」の記事にまとめてありますので、併せてご覧ください。

託送とは、一般には、運送業者などに依頼して物を送ることを指します。

電気事業においては「電力会社の送配電網を、電気事業者や小売電気事業者が利用すること」を意味します。

発電事業者が発電した電気は、送配電事業者の所有する送配電設備を使って「託送」され、小売電気事業者が需要家(消費者)へ電気を販売します。

小売電気事業者は、需要家から受け取った電気料金の中から、発電業者には発電料を、送配電事業者には設備利用費として託送の料金を支払います。

このように、小売電気事業者が送配電事業者に支払う、送配電網などの設備利用費のことを託送料金と呼びます。

つまり、大まかにまとめると、「電気料金から発電量と託送料金を引いた差額が小売電気事業者の利益となる」といえます。

託送料金が上がるとどうなる?消費者が受けるデメリットとは

託送料金は、小売電気事業者が電力を消費者に届けるために必要なものです。
託送料金は、電気利用者が小売電気事業者に支払う電気料金に含まれています。

経済産業省の資源エネルギー庁のホームページにある「託送料金について」によれば、託送料金は家庭向け電気料金のうち、30%から40%程度を占めています。

もちろん、託送料金は小売事業者が、決めるものではありません。小売事業者は、送配電事業者が定める託送料金をふまえて電気料金を決定していますから、託送料金が上がれば、電気料金も上がる可能性が高いと言えます。

託送料金には、送配電事業者(送配電部門)の人件費・修繕費・減価償却費・固定資産税、電源開発促進税などが含まれます。

電気費用

太陽光発電システム(再エネ)事業者が知るべき託送のポイント

これまでは、電力の消費者が負担し、小売電気事業者が支払っていた託送料金。しかし、今後の制度改正によっては太陽光発電システムをお持ちの企業など、発電側も無関係ではありません。

ここでは、再生可能エネルギーと託送についてまとめます。

「発電側基本料金」で託送料金負担へ

2020年3月現在の制度では、託送料金は消費者が小売電気事業者に支払った電気料金により、まかなわれています。

しかし、「小売電気事業者だけでなく発電事業者も送配電網の利用者だといえる」という考えから、発電事業者が負担する託送料金である「発電側基本料金」の制度が、2023年度の導入に向けて検討されています。

「発電側基本料金」とは、託送料金を小売電気事業者だけでなく発電事業者も負担するという制度で、負担額は1kW・1か月につき150円(全国一律)が基準となる見込みです。

ただし、実際の運用に関しては、小売電気事業者側の託送契約と発電側の逆潮をシステムで管理していないため、エリア別で料金が異なると考えられます。そのため、実際には、全国で123円から169円程度の幅が出ると試算されています。

この制度が導入されると、売電を行う太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーのオーナーにも費用負担が発生します。

再生可能エネルギーと託送

また、RE100参加企業の負担を懸念する声もあります。

RE100とは、再生可能エネルギーによる事業運営を目標にする企業が加盟する枠組みです。

RE100は企業によるCO2削減の取り組みで、再生可能エネルギーで発電された電力を購入する企業や、自社の施設で再生可能エネルギー電力を発電し事業運営を行う企業などがあります。

RE100について、詳しくは「RE100とは?わかりやすく解説!日本企業の取り組みも紹介」の記事をご覧ください。

「発電側基本料金」では、発電設備の最大出力に応じて固定の託送料金が定められることが検討されています。

そのため、天候に左右されて常に最大出力の発電ができない太陽光発電や風力発電では、他の発電方法に比べて、託送料金が割高となってしまうことが予想されるのです。

太陽光発電など環境にやさしい再生可能エネルギーを使用するRE100に参加する企業にとって、取り組みと逆行する制度だとする批判が起こっています。

太陽光発電と関係する「自己託送制度」

「自己託送制度」とは、電力事業者の送配電設備を利用して、自家発電した電力を他の施設に送電できるサービスです。

販売目的の送電はできませんが、同じ企業やグループなどの所有する設備への託送であれば、自己託送制度を利用できます。

自宅や会社、店舗、工場など、電力を使う場所から離れた場所で発電することができるため、自社の発電設備を効率よく利用できます。

地熱発電

実際に、京セラでは、自己託送制度を利用した実証実験を2020年4月から開始することを発表しています。

これは再生可能エネルギーで発電した電力を滋賀の自社工場に送電するもので、関西電力の送電線を利用して実施されます。

関東でも、ソニーと東京電力エナジーパートナー(東京EP)、日本ファシリティ・ソリューション(東電EPの100%子会社)が、太陽光発電による電力の自己託送にむけて基本契約を締結しています。


この記事では、「託送」や「託送料金」、太陽光発電システム事業者が知っておくべき「発電側基本料金」や「自己託送制度」についてまとめました。

ご参考になれば幸いです。

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