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【太陽光発電の発電量】これを読めば1日/時間帯/月間/年間の発電量を計算できる

2020.4.24

太陽光発電の発電量は、売電収入を計算するために欠かせません。1日の発電量がわかれば、太陽光発電の導入によって得られる収益が算出しやすくなります。

この記事では、太陽光発電の発電量を簡単に計算できる方法を解説します。また、季節や時間帯、気候による発電量の変化や、太陽光発電を効率化するポイントもあわせて紹介します。

ただし、業者やシミュレーションではなく自分で行う発電量の計算は、あくまでも目安です。発電量を大まかに把握するための参考としてください。

太陽光発電の発電量はどれくらい?なぜ計算が必要?

太陽光発電に関する調査や普及活動を行う太陽光発電協会(JPEA)によると、発電設備のパネル出力容量1kWあたりの年間発電量は約1,000kWhです。

この発電量を単純に365日で割った場合、1日あたりの平均発電量は約2.7kWhとなります。同様に年間発電量を12で割ると、1か月あたりの平均発電量は約83kWhです。

上記の数値はあくまで目安で、設置地域や太陽電池の方位、傾斜角度、パネルの種類によって実際の電力は変わります。自分で太陽光発電の発電量を計算することには限界があり、誤差や予期せぬ赤字が生じるリスクがある点に注意しましょう。

発電量をより正確に計算するためには、専門業者やシミュレーションツールの利用が有効です。太陽光発電のシミュレーション方法については、「太陽光発電のシミュレーションが必要な理由や方法、注意点まで徹底解説!」をご覧ください。

発電量の計算が必要な理由

なぜ発電量の計算が重要なのか?

太陽光発電の電力量計算が重要である理由は、導入した際のシミュレーションができるからです。また、すでに導入している場合は、削減できる電気代や売電収入がどれくらいになるか計算できます。

売電価格は年度ごとに変更されるため、最新の情報を確認することが大切です。2020年度の売電価格は「【2020年版】太陽光発電の今後の動向は?売電の動きや制度の変化を解説」で紹介しています。

また、売電の仕組みや方法については「【売電情報まとめ】太陽光の売電価格、期間、FIT終了後の対応を解説」をご覧ください。

知っておきたい単位kWとkWh

発電量を計算する前に、kW(キロワット)とkWh(キロワットアワー)についてご紹介します。これらは、太陽光発電に関連する単位です。

kWは電力を表す単位で、数値が大きければ大きいほど、より大きなエネルギーとなります。一方、kWhは1時間あたりの電力量を表す単位です。

太陽光発電では、kWは発電能力を表し、kWhは1時間あたりの発電量を表します。

家庭でのヘアドライヤー1.5kW(能力)を1時間使うと1.5kWh(電力量)消費する、といった関係と同じです。

太陽光発電の1日の発電量を計算してみよう

太陽光発電の発電量は、日照環境や地域、導入機器のメーカー、発電効率など様々な要因から影響されるため、計算結果はあくまでも目安です。しかし、計算によっておおまかな予想発電量は知ることができます。

ここでは、NEDO技術開発機構太陽光発電導入ガイドブックを参考に、以下の計算式を利用して1日あたりの予想発電量を計算してみましょう。

まずは計算式をご紹介します。

1日あたりの予想発電量(kWh/日)=設置面の1日あたりの年平均日射量(kWh/㎡/日)×損失係数×システム容量(kW)÷1(標準状態における日射強度 kW/㎡)

年間予想発電量(kWh/年)=設置面の1日あたりの年平均日射量(kWh/㎡/日)×損失係数×システム容量(kW)×365日÷1(標準状態における日射強度 kW/㎡)

上記の式に使われる損失係数とは、太陽光発電パネルの汚れやパーツの温度上昇による出力の損失を表す数値です。温度上昇による損失を約15%、パワーコンディショナによる損失を約8%、配線、受光面の汚れなどによる損失を約7%とし、損失係数は約73%として計算します。

発電量を計算してみる

日射量は地域によって異なるため、以下の数値を用いました。

地域ごとの平均日射量

(NEDO技術開発機構 全国日照関連データーマップより 真南で傾斜角30度の年平均日射量を参照)

  • 札幌:3.93kWh/㎡/日
  • 東京:3.74kWh/㎡/日
  • 愛知:4.11kWh/㎡/日
  • 大阪:3.92kWh/㎡/日
  • 福岡:3.78kWh/㎡/日

たとえば、東京におけるシステム容量 (太陽電池パネル) 1kWあたりの年間予想発電量は次のように計算できます。

3.74kWh/㎡/日×約73%×1kW×365日÷1kw/㎡ = 997kWh/年

また、東京における1日あたりの 平均 予想発電量は次の通りです。

3.74kWh/㎡/日×約73%×1kW÷1kw/㎡ = 2.73kWh/日

同様に、札幌、愛知、大阪、福岡における予想発電量は以下のように計算されます。

地域ごとの平均予想発電量(目安)

  • 札幌:1,047kWh/年、2.87kWh/日
  • 東京:997kWh/年、2.73kWh/日
  • 愛知:1,095kWh/年、3.00kWh/日
  • 大阪:1,044kWh/年、2.86kWh/日
  • 福岡:1,007kWh/年、2.76kWh/日

このように、地域によって日照条件が異なるため、太陽光発電を導入する際はその考慮が必要です。

季節・時間帯・気候で太陽光発電の発電量は変わる

太陽光発電の年間発電量は地域や導入するシステムの種類だけでなく、季節や時間帯、気候によっても変化します。要因ごとの発電量の変化は次の通りです。

季節による発電量の変化

太陽光発電の平均発電量がもっとも多い季節は春で、4月、5月ごろに発電効率が高まります。冬は日射量が減るため、12月ごろの発電量がもっとも少なくなる傾向です。

夏は太陽光発電のシステムが高温になることによる出力低下で発電効率が落ち、発電量は春より少なくなります。

季節による発電量の変化

時間帯による発電量の変化

太陽光発電の発電量は、日照が最大となる12時ごろをピークに、11時から13時の時間帯でグラフが弧を描きます。NEDO日射量データベースをもとに算出すると、11時から13時の時間帯における発電量は、1日の約4割です。

なお、NEDO日射量データベースに関する詳細は「NEDO日射量データベースで太陽光発電の効率を知ろう」をご覧ください。

また英語サイトですが世界銀行が提供しているGLOBAL SOLAR ATLASでも世界中の地域を対象に、太陽光発電量の取得が可能です。翻訳機能の付いたブラウザを使えば日本語でも使用出来ます。

気候による発電量の変化

太陽光発電の発電量は、晴天時にもっとも多くなります。曇天時でも晴天時の半分程度は発電が可能です。雨天時は日照が少なくなるため、ほとんど発電できません。

太陽光の発電量を効率化するポイント

太陽光発電の発電量を増やすためには、太陽光パネルへの日照量やシステムの発電効率を最大化する必要があります。効率化するための主なポイントは次の通りです。

  • パネルの向き、パネルの傾斜角度
  • 影を避ける
  • メンテナンス、掃除

1つ目のポイントとして、太陽光パネルの向きがあります。できるだけ多くの太陽光をパネルにあてるために最適な方角は真南です。もし、屋根の向きの都合などで南向きに設置することが難しい場合は、朝日と夕日があたる東西に向けましょう。

2つ目のポイントは入射角です。入射角とは、太陽光パネルに対して直射日光があたる角度のことを表します。入射角が直角に近いほど、より多く発電することが可能です。
日本では、南向きで傾斜を20~30度に設置すると直角に近くなるといわれています。しかし、その角度には地域差があるので注意が必要です。例えば、北海道では約35度、大阪府では約29度、沖縄県では約17度がよいとされています。

3つ目のポイントは、太陽光パネルのメンテナンスと掃除です。発電設備のパーツが劣化するとエネルギーの変換効率が下がり、出力に損失が生じます。そのため、定期的なメンテナンスが必要です。また、太陽光パネルに汚れが付着すると発電量が落ちる可能性があります。また、落ち葉などが積もると十分な発電ができなくなることもあります。専門業者に定期的な点検や掃除を依頼しましょう。

これら3つのポイントに注意することで、太陽光発電の効率を最大化しましょう。なお、太陽光発電の発電効率については、「太陽光発電の発電効率とは?ソーラーパネルが影響しているって本当?」をご覧ください。


この記事では、太陽光発電の発電量を計算する方法について解説しました。おおまかな発電量が分かれば、太陽光発電を導入する際の検討材料となります。

また、季節や時間帯、気候によって太陽光発電の発電量が変わるため、計算の際には注意が必要です。太陽光発電の導入を本格的に検討する際は、専門業者やシミュレーションツールによる正確な発電量計算を行いましょう。

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